甲子園浜は関西有数の海水浴場でした。甲子園海水浴場が開かれたのは、大正14年7月。大正15年には、もともと枝川が流れていた甲子園筋に、阪神電鉄甲子園線、甲子園−浜甲子園間が開通し、大阪、神戸から、便利に海水浴場にいけるようになり、海水浴客が押し寄せました。昭和5年には浜甲子園から西に高砂、中津浜の両駅ができ、全長2キロの白砂の海水浴場としてにぎわいました。
甲子園浜は良好な漁場でもありました。2艘の舟で沖に出て網を引き、巾着網漁というのもあり、囲い込んだイワシを、地曵き網で陸へ引き上げ、浜に敷いたゴザで干していました。
しかし、その後甲子園浜海水浴場は水質の悪化で遊泳禁止となり、昭和40(1965)年に閉鎖となりました。
阪神電鉄は大正末期から甲子園地域の開発を進め、住宅地、テニスコートや運動場などのスポーツ施設建設のほか、1929年(昭和4年)には、敷地面積2万坪という広大な、温浴施設、運動施設、映画館などの余興施設をそなえた『甲子園娯楽場』を誕生させました。1932年(昭和7年)浜甲子園阪神パークという名称になり、3年後に開設された水族館は、当時日本最大の水槽を天井に配した天井水槽があったといいます。1935年(昭和10年)には、ゴンドウクジラを飼育する専用プールができました。しかし1943年(昭和18年)戦争のために閉鎖を余儀なくされました。阪神パークは戦後1950年(昭和25年)、現在の阪神甲子園近くに移転しました。
干潟にある岩場には、2003年に幕を閉じた阪神パークの建造物の基礎の残骸を見つけることができます。阪神パークの名残「ライオン岩」もそのひとつ。宝探しのように探してみてください。
イベント当日は、研修室で甲子園浜の歴史を学んだ後、海の遺跡を探検します。
イベント名 | 甲子園浜の歴史を学んで、海の遺跡を探検しよう「甲子園浜 遺跡探検」 講 師 前田 文信氏 |
日程 | 2018年6月16日(土)14時~ |
場所 | 甲子園浜自然環境センター 1階 研修室 持ち物服装 帽子、タオル(浅瀬に入ります)長靴または水につかっても良い運動(ゴム草履不可)※小学生3年生以下のお子様は保護者同伴でお願いします |
主催 | NPO法人 海浜の自然環境を守る会 問合せ 090-9998-0416 (岸川) |