近年、漁獲量が減少しているマダコの収穫を増やそうと、8月5日に兵庫県明石市で、養殖に成功した稚ダコが放流されました。
明石市の江井島海岸で行われた稚ダコの放流には、明石市の丸谷聡子市長や兵庫県の関係者などが参加し、0.25グラムほどの稚ダコ約2500匹を海に放しました。
マダコは明石など瀬戸内海で古くから親しまれてきましたが、近年は海の栄養不足や乱獲などが原因で漁獲量が大幅に減少。
エサの確保やタコ同士の共食いなどの課題から、養殖は難しいとされてきましたが、近年の研究で水流装置やエサの改良が進み、稚ダコの量産につながる知見が得られたとして、兵庫県や明石市などが、去年から本格的な飼育生産を開始しています。
兵庫県によりますと、養殖した稚ダコの継続的な放流事業は全国初の試みだということで、今後は、大型水槽の導入や飼育設備の改良により、年間10万匹の放流を目指すということです。