香住ガニにアワビ…日本海に面し、海の幸が堪能できる町として知られる兵庫県香美町。
チョウザメの養殖が始まったのは、1996年。地元の有志たちが、掘り当てた温泉水を使って新たな特産をと考えていたとき、朝来市の水産組合から譲り受けたのがきっかけでした。チョウザメは、水温や環境の変化に敏感なうえ、キャビアをとるためには卵を持ってから8年近くかかります。試行錯誤の末、10年ほどかけキャビアをとることに成功しました。
身も味わえるところが、香美町産の魅力。地元食材を堪能できる料理店「滝見亭」では、刺身や焼き物、天ぷらなどチョウザメのフルコースを提供しています。タイやハマチに似た弾力ある白身で、刺身では歯ごたえある食感とほのかな甘みを楽しむことができます。
揚げたり焼いたりしてもこれまた絶品。ふっくらとしたうまみが口の中に広がります。(1週間以上前に予約が必要。TEL0796-97-2330)
チョウザメは、現在増田時雄さん(80)がたった一人で育てています。 エサやりにいけすの掃除―100匹以上を管理する毎日は、体力勝負。 「キャビアだけではない魅力を香美町から。」熱い思いが原動力になっています。