太平洋に浮かぶ島国 ツバルからやってきた陸上選手が加古川で合宿をしているということで取材してきました。
そんな合宿で行われていたのは…こちら、ご覧ください「加古川市おもてなし大作戦」
ツバルから来た陸上選手を目一杯おもてなししようと加古川が街を上げてプロジェクトを行いました。
8月13日から12日間、加古川市を訪れたのはこの2人。
カラロ・ヘポイテロト・メイブカ選手、20歳。はにかむ笑顔が印象的な、ツバルの期待のスプリンターです。
これまでに、60メートルで競う室内陸上の国際大会に出場した経験があるカラロ選手。来年の東京オリンピックは短距離種目での出場を目指しています。
そしてコーチのオキラニ・ティニラウさん。いつも陽気です。男子100mのツバル記録保持者で、2008年の北京大会に出場した、ツバル初のオリンピック選手なんです。
2人が暮らすツバルがどんな国か、写真を見せてもらいました。
海に囲まれているため、みんな泳ぎが上手で、なんとウミガメがごちそうだそうです。ツバルは南半球の赤道近くにある島国で、人口はたったの1万人1000人。面積は世界で2番目に小さく、海抜が低いため地球温暖化の海面上昇により、水没の危機に直面しています。
そんな小さな島国の選手たちを、東京オリンピックの事前合宿地として加古川市が受け入れることになりました。
練習の拠点は、加古川運動公園陸上競技場。ツバルには整備されたトラックがなく、空港の滑走路を使うこともあるんだそうです。
設備が整う今回の合宿で、カラロ選手はクラウチングスタートをマスターしたいとのこと。真剣に練習に取り組みます。
「日本でとても良い体験をさせていただいています。」(カラロ選手)
一方で加古川市は、地元高校生との合同練習や市民との交流会など、「ホストタウン」として様々な企画を用意しました。
名付けて!「加古川市おもてなし大作戦!」まずは・・・日本文化を体験!
日本の伝統楽器、琴と尺八を市民団体が披露。手に取って、演奏にも挑戦しました。
続いて向かったのは…鶴林寺。なんと、おもてなしに市長も率先して参加!
この日は、ツバルの選手たちが加古川を代表する名刹、鶴林寺を訪れ、岡田市長が案内役を買って出ました。
公務で多忙な中、二人をもてなした市長は…
「2020年(東京)オリンピック・パラリンピックというのはみなさん耳には何度もしているわけですけども、特にツバルの皆さんは地球温暖化で海面上昇で困ってらっしゃる国でもありますから環境問題にも当然関心をもっていただく機会にもなりますし、またスポーツの親交にもつながると思います。また子どもたちが視野を広げる機会につながるんじゃないかと思ってまして」(市長)
おもてなし大作戦、つづいては・・・ご当地グルメ!名物料理でおもてなし!
市役所の食堂では、加古川のソウルフード「かつめし」に小鉢などを加え、1日限定のスペシャルメニューを用意しました。
合宿中のランチは全て市の職員が考えたそうです。ちなみにツバルの二人、一番のお気に入りは、お寿司でした。
そして、おもてなし大作戦 最後はこちら!観光大使のオリンピアン!加古川といったら、この人抜きでは語れません。
観光大使も務める、我らが小林祐梨子さんも駆けつけ、小学生たちと一緒に練習会が開かれました。
小林さんとオキラニコーチは、ともに北京五輪の舞台に立った縁があります。
オリンピックをきっかけに交流が始まった、ツバルと加古川市。小さな国の希望の星を、おもてなしの心で後押しします。