兵庫を代表する海水浴場で汗を流すのは、淡路三原高校女子バレーボール部。
ビーチバレーの高校生日本一を決める大会で、史上最多5回の全国優勝を誇る強豪です。
チームを引っ張るのは、2年生ペアです。 安定感のあるレシーブとスキを突くコントロールショットが持ち味の大畑諒花(おおはたりょうか)選手と、コートに刺さるような鋭いサーブで得点を量産、岡谷愛音(おかたにあのん)選手です。
砂浜のコートで2対2で対戦するビーチバレー。ネットの高さやボールの大きさ、3回までに相手に返球するといったルールは、バレーボールと同じです。
それでも、求められる技術は全く違います。 攻撃では、高くジャンプして鋭いスパイクを打ち込むことが難しい分、相手のいないスペースを狙う正確なコントロールが鍵を握ります。
エンドラインを意識したアタックや、フェイントを重点的に磨くことで全国でもトップクラスの地位を守り続けてきました。しかし… 去年の全国大会出場メンバーが抜け、新体制で挑んだ先月の高校選手権・県大会。岡谷・大畑ペアは準決勝で涙を飲み、先輩たちが積み上げてきた連覇が11でストップしました。
1カ月後には近畿大会を控える彼女たち。雪辱を晴らすため、いま力を入れているのは、2回のタッチで返球する練習です。 ボールが風の影響を受けやすく足元が不安定なビーチバレーでは、レシーブのあとトスで体勢を整えてからアタックに持ち込むのが一般的な流れですが、レシーブからすぐにボールを叩き込むことで、攻撃が単調になることを防ぎ相手のペースを崩すのが狙いです。
大会まであと1か月。去年全国の舞台で戦った先輩の協力も得ながら本番に備えます。 淡路三原高校女子バレーボール部。悔しさをバネに再び頂点へ。