江戸時代に流行した食べ物を改良し、新たな名物として提供しようという取り組みが神戸市北区の有馬温泉街で始まっています。
多くの外国人観光客が訪れる有馬温泉。生ものは苦手だが日本の「寿司」が食べたい。そんな外国人の思いに応えるのが「こけら寿司」です。
こけら寿司とは箱寿司の一種で、「こけらぶき」という屋根のように、焼いた魚や野菜などの具材を重ねて作ることから喜びが重なると言われ、江戸時代に流行。 しかし、にぎり寿司の誕生により徐々にその存在は消えつつありました。
そんななか、有馬温泉観光協会は兵庫県に名物となる寿司がないことに注目し、有馬温泉街の寿司店と老舗旅館などと協力して「こけら寿司」を新たな名物とするプロジェクトを2019年の春にスタートさせました。
完成した「こけら寿司」は全部で3種類。 老舗旅館「御所房」からは明石の鯛やアナゴ、エビを使った色鮮やかなものを。 有馬温泉唯一のすし店「有馬禅寿司」は2つの酢でごはんを2層にし、その上にカマスやタチウオなどを乗せた2種類が用意されました。
兵庫のこけら寿司は12月から「有馬禅寿司」と老舗旅館「御所坊」で食べられます。