レポート
2024.08.10

レポート 海のバンキシャ2024 ~DAY1

兵庫(関西)の食文化に欠かせない身近な存在である”タコ”を題材にしながら、明石海峡を取り巻く環境の変化とタコの漁獲量減少を食い止めるための様々な施策を体験しながら学ぶ「海のバンキシャ2024」。1泊2日の旅がスタートしました。イベントの中で、タコの漁獲量減少の要因について学び、その要因の1つとして考えられている「栄養塩不足」を解消するための取り組みを体験しながら、明石の海を守り、普段食しているタコやタコを使った料理を未来につなぐためにはどうすればいいのかを一緒に考えます。

★DAY1 8月10日(土)

【結団式・アイスブレイク・海のバンキシャの心得】

兵庫県の小学5・6年生、計20名が明石に集合し、プロジェクトリーダー かわちゃん(さかなのおにいさん)の声掛けでイベントがスタート!本イベントの全体監修 堀 豊先生(吉備国際大学農学部海洋水産生物学科 学科長)のご挨拶の元、団結式を行いました。最初は緊張しながらも、参加した皆さんはバンキシャとして、1人15秒の制限を設けた自己紹介に挑戦! その後、講師 金山 成美先生(元神戸新聞記者)より、「海のバンキシャ」として海の問題をみつけ自分事化するなど、バンキシャの心得を学びました。

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【学びの時間① 明石の海の環境】

続いて、講師 大野 泰史先生(兵庫県立農林水産技術総合センター 水産技術センター 水産業専門技術員)より、明石の海の環境や、目指すべき豊かな海の姿はどのようなものか、明石の海の課題を学びました。明石海峡界隈は強い潮流で、それに加えて海底の起伏や陸上の地形の影響を受けた複雑な潮の流れが、海底付近に貯まっている窒素やリンなどの「栄養塩」などを表層まで届けていること、そのような複雑な潮の流れが、様々な海底の環境を作り出し、明石海峡は生き物にとって大切な『栄養・エサ』と『生活する場所』がそろっている海域であることが分かりました。そんな日本有数の好漁場にも、タコの漁獲量減少という課題が。では、目指すべき豊かな海の姿はどのようなものなのか。貧栄養(栄養塩が不足している状態)の青く透き通った海や、富栄養(栄養塩が多すぎる状態)の茶色の海ではなく、栄養がちょうどいい「青みどり色」の海こそが、栄養塩をとりこんで育つ植物プランクトン・それを食べる動物プランクトン、動物プランクトンを食べる魚たちが豊かに育つ海のすがたであることを知りました。

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【水質・底泥・プランクトン調査 @明石浦漁業協同組合】

まずは、明石浦漁業協同組合にて採取した海水の温度、栄養塩や塩分量の測定、海水を顕微鏡で観察しました!顕微鏡では、棒状や円状、エビのようなプランクトンを発見! 底泥は、泥の色、匂い、生き物の有無などを確かめました!海のバンキシャたちは、調査の講師 堀 豊先生への囲み取材も行い、時間や気温によって水質は変化することも知りました!

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【干しダコづくり @明石浦漁業協同組合】

干しダコ作りに挑戦!実際にタコに触れることで、明石ダコの特徴である筋肉質な足の感触を確かめました!他にも明石ダコの特徴は、しっかり感じたかな?海のバンキシャたちは、干しダコづくりの講師 西本 広幸先生(兵庫県漁業協同組合連合会 指導部 広報担当 課長)へ、囲み取材も行い、明石ダコの特徴について積極的な取材が行われました!

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【セリ見学 @明石浦漁業協同組合】

セリで聞こえた声、セリにかかるもの、かからないものを観察。どんな過程を経て、食卓に並んでいるのかを考えました。また、明石浦でどんな漁業をしているのか、昔と今でとれる魚種の違い、明石浦漁業協同組合が力を入れている「豊かな海」を守るための取り組みなどを学びました。バンキシャの皆さんは、セリ見学の講師 寺田 真理先生(明石浦漁業協同組合 セリ案内人)へ、「売れなかった魚はどうするの?」など、沢山の手を挙げて質問!賑やかな囲み取材となりました! 

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【昼食 兵庫の食材を味わう @ZAZAZA】

沢山学んだ後は、BBQへ!お肉や野菜はもちろん、明石浦で取れた明石ダコや、タコ飯おにぎり、明石のりなど、海の幸も盛りだくさん! 美味しくいただきました! 班ごとに分かれたテーブルでは、ワイワイと盛り上がっていました!

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【自然観察 @大蔵海岸】

BBQの後は、大蔵海岸で自然観察!大蔵海岸管理事務所 所長 田代 敦士さん、森田 博子さんより、危険な生き物の紹介があり、注意をしながら、磯浜の生き物を採って観察しました。 稚魚やカニ、ヤドカリ、海藻… 。色んな生き物を見つけました!採った生き物を「これは何ですか?」と、かわちゃんのところへ持ってゆく姿が印象的でした!生き物が育つには、海藻や植物プランクトンが重要!海藻や植物プランクトンが育つには、午前中に学んだ栄養塩が重要です!

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バスでの移動中は、明石浦漁業協同組合の映像を視聴!改めて、漁獲量減少のお話や、その対策についても学びました! そして車窓から、明石海峡大橋や、淡路島の海が見え、その美しさに歓声があがりました!

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【漁獲量減少の理由は? @宿泊施設】

宿泊施設に到着後、堀 豊先生のご説明のもと、今日1日の学びを復習をしました!栄養塩って何だったかな?豊かな海ってどんな状態かな?そして、金山 成美先生より、2日目のかいぼり(泥流し)体験につながる、豊かな海を未来へ繋ぐための活動について座学を受けました!森づくり、かいぼり、栄養塩管理運転、栽培漁業、漁師による資源管理、海底耕耘、漁場環境整備、海浜清掃…など、豊かな海を守るため、多くの活動がなされていることを学びました!

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【夕食】

座学の後は、夕食! おにぎりや、たっぷりのおかずと、西海醤油さんの『たこカレー』をお腹いっぱい食べました!

 

【海クイズ大会】

夕食の後は、かわちゃんによる「海クイズ大会」! タコの心臓の数は?タコの血の色は? イカナゴはどうやって寝るの?など、クイズの中で海や生き物への関心を深めました!

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イベント詳細

イベント名海のバンキシャ2024
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